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りえ sama  (HOME = 『逆光のアンチヒーロー』)

色々押し付けた結果、頂きました(苦笑)。太っ腹だ〜〜〜。



「うわぁっっ!!」
終業間近のざわめいてるアラートの一角で、神田は叫び声を上げた。
「あ、悪い、でも、やっぱり神田か。」
「いきなり背後からドア開けてといて、そりゃねーだろ。」
「こんな所に凭れてるお前が悪いんだろ!」
「そっか、悪ぃ。」
ぽりぽりと頭を掻いて、ひとりごちる。
ニヤニヤと笑った顔に囲まれつつ、文句を言う術も無い・・・。
「どーしたよ神田のダンナともあろうお人がっ。」
景気よく声が掛かるが返事も思いつけない有様だ。
「ちきしょー知ってる癖に聞くなっっ!!」
神田用にと栗原によって、みっちりと組まれた最新のプランは飛び切った神田の身体をグダグダ、ヘロヘロにするに十分だった。
取り敢えずで装備を外したものの、そのままレポートを持って行った栗原に気を抜いてドアに凭れかかったのが、動いた最後。
栗原が戻って来るまでには何とかしようと思うが、それ以外の他、何も出来ないほど疲れきっているのが本音で・・・。
それを他の隊員たちも知って、慣れて来ているので軽口もたたいて来る。
「そろそろ、おたくのコエーかみさん帰って来るんじゃねーの?」
「いっ?もう、そんな時間?」
「ああ、そろそろかな。」
「“噂をすれば影”だな・・・もうそこまで見えてるぜ。」
それぞれがそれぞれで神田に話し掛けてくる。
そう言われてしまうと、自分が喰らったビックリを栗原にも味あわせてやりたくなった。
単純に、あの栗原の驚いた顔が見て見たかったのと自分をここまでヘロヘロにしてくれた男に仕返し!というイタズラ心が働いたのである。
しーーっと人差し指を口元に翳すとジリジリと部屋の入り口近くまで移動する、全員が成り行きを見守る中。
入ってくる廊下側の窓枠の下に身を潜め、栗原が部屋に入って来たその瞬間!
「わあっ!」
と背後から飛び付いたんだ、けれども・・・。
「小学生か?お前は?」
神田を張り付かせたまま、栗原は悠然と着替えをするためにロッカールームへと歩を進める。
「あ・あのぉ、栗原さん?」
「ざわついてる筈のアラートがいきなり数メーター前で静かになったら、誰だって何かあると思うだろ・・・。」
他の隊員たちも声を掛ける事が躊躇われるのか、見て見ない振りをされる始末。
「くそぉ、可愛くねぇ。」
「可愛くて堪るか。離れろ、邪魔だ、歩きにくい。」
「俺な、疲れてんの、どこかのお優しい誰かのお陰で・・・。」
「そりゃ、良かったな。明日はもっと疲れさせてやっても良いんだぞ・・・。」
ニヤと笑われるが、回転数の落ちた頭では怖いとあんまり思わない。
ロッカールームまでそのままの体勢で、二人歩いて来てしまい・・・。
「本当に除けよ!!着替えが出来なくて邪魔だ!!」
「それがさぁ・・・栗原さんって・・・イイ匂いがする・・・抱き心地良いし・・・。」
とんでもない事をダラダラと喋った挙句に、肩を持ち直して抱き直す。
「ほら腕ん中、スポッと入るぞ。」
な?と同意を求めるように、確認をした途端に腹に一発こぶしがめり込んでいた。
「ヘンタイ。」
「ひでーーーーっ。」
まだまだ付き合いの浅い二人のそんなコミニュケーションの取り方に否応なく隊員たちも慣れ始める・・・そんな些細な日常の一コマだった。

< END >



 冬の初めに貰って置きながら、いくら醸造させりゃいいのか・・・。
SSはリハビリ状態なんで・・・無駄に長い(滝汗)。タイトルは勝手に私が付けてます・・・と言うかSSの題だったりして(汗)。
こんなんですいませ〜〜〜ん。






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